迷惑メールの手口は年々巧妙になっています。うっかりURLをタップしてしまったり、個人情報を入力してしまったりすることで、深刻な被害につながることもあるのです。
迷惑メールの主な種類と手口から、見分け方、今すぐできる設定・対策、万が一開いてしまった場合の対処法まで解説いたします。
1 迷惑メールの主な種類と手口
迷惑メールと一口に言っても、その種類や目的はさまざまです。単なる広告メールから、個人情報や金銭を狙った悪質なものまで幅広く存在します。被害を防ぐためにも、まずは代表的な手口を把握しておきましょう。
フィッシング詐欺メール
フィッシング詐欺とは、銀行・クレジットカード会社・通販サイトなどを装ったメールを送りつけ、本物そっくりの偽サイトに誘導して、IDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報を盗み取る手口です。緊急性を煽り、焦らせて冷静な判断を妨げるのが特徴です。
警察庁が公表した年次資料「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、フィッシングの報告件数は令和元年の約5.6万件から令和7年には約245万件へと急増しており、約44倍に拡大しています。
また、令和7年(1年間)のインターネットバンキングに係る不正送金の被害額は約103億9700万円(約104億円)と過去最悪となりました。フィッシングは口座情報等の窃取を起点に不正送金などの実被害につながるおそれがあるため、十分な注意が必要です。
偽の請求・当選通知を装うメール
身に覚えのない請求や、応募した記憶のない懸賞の当選通知が届いた場合は、迷惑メールの可能性が高いです。焦って連絡を取ったり、記載された番号に電話したりするのは危険です。
大手企業や公的機関を名乗るケース
企業や公的機関を名乗るメールも多く出回っています。ロゴや文面を本物に近づけており、一見しただけでは見破りにくいのが特徴です。
特に「アカウントが停止されます」「税金の還付があります」「訴訟が起こされます」などの文言は、迷惑メールで頻繁に使われる定番のパターンです。
URLクリックを誘導する手口
メール本文に記載されたURLをクリックさせることで、マルウェア(不正プログラム)に感染させたり、フィッシングサイトに誘導したりする手口です。
URLが長い、公式サイトに似た文字が含まれている、といった特徴が見られることもあります。
SMS(スミッシング)との違い
SMSを使って偽サイトに誘導する「スミッシング」も近年増加しています。SMSは電話番号に直接届くため信頼性が高いと感じやすく、被害が拡大しています。メールと同様に、記載されたURLへの不用意なアクセスは控えましょう。
2 迷惑メールの見分け方と注意すべきポイント
手口が巧妙な迷惑メールですが、注意深く確認することで見分けられるポイントがあります。怪しいと思ったときに確認すべき点を押さえておきましょう。
差出人アドレスの不自然さ
表示名が正規の企業名になっていても、送信元アドレスが全く関係のないドメインになっているケースが多くあります。
ただし、表示名や見かけ上の送信元アドレスは偽装されている場合があり、メールの送信元情報だけで真偽を判断するのは困難です。
差出人情報の確認は参考になりますが、それだけで安全と判断せず、必要な場合は公式サイトや公式アプリから確認するようにしましょう。
日本語の違和感・不自然な文章
機械翻訳と思われる不自然な日本語や、文法的におかしい表現が含まれていることがあります。文章に違和感を覚えた場合は、公式サイトやカスタマーサポートに直接ご確認されることをおすすめします。
また、近年は生成AIの悪用により自然な文面のメールも増えています。文章の自然さだけで安全と判断しないようにしましょう。
不審なURLや添付ファイル
本文中のURLが公式サービスのドメインと異なる場合や、短縮URLが使われている場合は要注意です。心当たりのない添付ファイルは、開かずにそのまま削除されることをおすすめします。
個人情報入力を求める画面
正規サービスを装ったメールでも、メール内リンク先でID・パスワード・カード情報などを入力させる手口は典型的です。
入力が必要な場合は、メールのリンクではなく公式サイトや公式アプリからアクセスして確認しましょう。
3 メールサービス側でできる基本設定
迷惑メール対策は、怪しいメールを見抜くことだけではありません。日ごろからメールサービスや端末の設定を整えておくことで、危険なメールに触れる機会そのものを減らせます。
迷惑メールフィルタの有効化
多くのメールサービスには、迷惑メールを自動的に振り分ける「迷惑メールフィルタ」機能が搭載されております。設定画面の「迷惑メール」や「フィルタリング」の項目から有効にできますので、まだお済みでない方はご確認ください。
受信拒否リストの設定
特定のアドレスやドメインから繰り返し迷惑メールが届く場合は、受信拒否リスト(ブロックリスト)に登録することで、以降のメールを自動的に受け取らないようにできます。
なりすまし対策(ドメイン認証)の確認
SPFやDKIM、DMARCといったドメイン認証技術に対応したメールサービスを利用することで、なりすましメールのフィルタリング精度を高めることができます。ご利用中のサービスが対応しているか確認しておくとよいでしょう。
OS・メールアプリの最新化
スマートフォンやパソコンのOS、メールアプリを常に最新の状態にアップデートしておくことも、セキュリティ対策の基本です。
古いバージョンには既知の脆弱性が残っている場合があり、マルウェアなどに悪用されるリスクがあります。自動アップデートの設定をオンにしておくと、最新の状態を保ちやすくなります。
4 開いてしまった・反応してしまった場合の対応
万が一、不審なURLを開いてしまったり個人情報を入力してしまったりした場合でも、速やかに対処することで被害の拡大を防げます。状況に応じた対応についてご説明いたします。
URLをクリックした場合の初動対応
不審なURLを開いてしまったら、すぐにページを閉じ、個人情報の入力やアプリのインストールをしていないか確認しましょう。
不審なアプリを入れた、または端末の異常がある場合は、通信を切ってセキュリティ確認を行い、必要に応じて専門窓口に相談してください。URLを開いただけでも安全とは限らないため、早めの確認が大切です。
個人情報を入力してしまったときの対処
IDやパスワード、クレジットカード情報などを入力してしまった場合は、被害が広がる前に早急な対応が必要です。
- 入力したサービスの正規サイトや公式アプリからログインし、パスワードを即座に変更する
- クレジットカード情報を入力した場合は、カード会社に連絡して利用停止や再発行を依頼する
- 重要なアカウント(メールやSNS、ネットバンキングなど)への不正アクセスがないか確認する
いずれも時間との勝負です。「おかしいかも」と気づいた時点ですぐに行動することが重要です。
パスワード変更と二段階認証の設定
パスワードは英数字・記号を組み合わせた推測されにくいものにし、他のサービスとの使いまわしは避けましょう。あわせて「二段階認証」を設定しておくことで、不正ログインを防ぎやすくなります。
クレジットカード会社・各種窓口への連絡
被害の状況に応じて、以下の窓口への相談・連絡も検討してください。
- クレジットカード会社:身に覚えのない請求や不正利用の停止・調査
- 警察(サイバー犯罪相談窓口):詐欺被害の相談・通報
- 消費者ホットライン(188):消費者トラブル全般の相談
- フィッシング対策協議会:フィッシングサイトの報告と情報収集
一人で抱え込まず、まずは適切な窓口に相談することが、早期解決への第一歩です。
5 セキュリティ対策とあわせて通信プランも見直そう
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- ウイルスプロテクション:受信・送信の両方でウイルスを検出・駆除し、感染メールから守ります
- なりすましメール対策:SPF・DKIM・DMARCの送信ドメイン認証に対応。フィッシングなどのなりすましメールを判別するフィルタを提供しています
- SMTP認証・暗号化通信(STARTTLS/STLS):第三者によるサーバの不正利用を防ぎ、通信を暗号化します
- メールフィルタリング:受信・削除するメールを任意に設定でき、不要なメールを細かく管理できます
- 大容量10GB・100MB/通:大切なメールをたっぷり保存でき、写真や資料の添付にも余裕で対応可能です
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