eSIMとは?メリット/デメリットやお得な活用方法を解説

1 eSIMとは? 物理SIMとの違いは?

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スマホを使うには、本体内に「SIM」という小さいカードを装着する必要があります。 SIMはキャリアがユーザーに貸し出すもので、「契約したキャリア」「電話番号」といったデータが記録されています。 そして、このSIMがスマホに装着されていないと、「電話回線での音声通話」や「データ回線を使ったインターネット通信」はできません。

「eSIM」とは、このSIMカードと同じ機能を「データ」として機器本体に内蔵する仕組みのこと。SIMカードを装着するのではなく、スマートフォンやタブレット等の端末内にあらかじめ埋め込まれたチップに、インターネット経由で契約情報を書き込むことができます。

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SIMカードが「物理的なSIM」であるのに対し、eSIMは「電子的なSIM」といえるでしょう。

従来、SIMといえばSIMカードのことでした。しかしeSIMが登場してからは、その利便性から徐々にeSIM対応機種が増えています。 2024年3月現在では多くのスマホがeSIMに対応しており、米国向けのiPhone14ではSIMカード差込口(スロット)が廃止されてeSIMのみ対応になりました(※日本国内向けのiPhone14・iPhone15には、SIMカード差込口(スロット)が搭載されています)。 いずれ、SIMの主流はeSIMになっていくのかもしれません。

2 eSIMのメリット

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eSIMにはどんなメリットがあるのでしょうか?解説していきましょう。

契約・開通手続きがオンラインで完結するからすぐ利用開始できる。

物理SIMは、自宅に送付してもらうか店頭で受け取る必要があるため、申し込んでから利用可能になるまで一定の期間が必要です。
それに対してeSIMは、ウェブから申し込みを行ない、端末側で設定をすればすぐに使えるようになります。届くまで待つ必要も、店頭まで外出する必要もありません。
たとえばIIJmioの音声eSIMなら最短即日、データeSIMなら最速30分以内で使えるようになりますよ。

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キャリアの乗り換えや機種変更もスムーズ

キャリアを乗り換える際、物理SIMの場合はSIMカードの返送が必要になります。しかしeSIMならばその手間はありません。

また機種変更の場合も、物理SIMの場合はSIMカードの抜き差しに加え、対応するカードサイズが異なる場合には再発行してもらわなければなりません。そしてSIMカードを差し替えたあとは新しい機種での設定作業も必要になります。

でもeSIMなら、サイズを気にする必要はありませんし、iPhoneならSIMの設定を旧機種から新機種にワイヤレスで移行できる「eSIMクイック転送」を利用することもできます。
※IIJmioなど格安SIM事業者では利用できない場合があります。

紛失や破損のリスクがない。

物理SIMでは、SIMカードを抜き差しする必要があります。SIMカードは小さいので紛失する心配があり、乱暴に抜き差しすると破損してしまうことも。
その点eSIMは画面上で設定するだけなので、カードの紛失・破損といった心配がありません。

複数キャリアを組み合わせて月額料金をお得にすることもできる。

1台のスマホで2つのSIMを使用する「デュアルSIM」スタイルにすれば、複数キャリアのプランを組み合わせて月額料金を安く抑えることもできます。

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デュアルSIMを物理SIMで行なうには、2枚のSIMカードを装着するためスマホに2つのSIMスロットが必要ですが、SIMスロットが2つ搭載されているスマホをお持ちでない方もいるはず。
そんなとき、eSIM対応のスマホなら、物理SIMカードを装着しつつeSIMで別のSIMを利用する、という使い方が可能です。つまり「SIMカード+eSIM」で2回線を使うことができるわけです。SIMスロットが1つのスマホでも、2回線を使い分けられるのがメリット。

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たとえばメインSIMは大手キャリアのものを使用し、もうひとつのeSIMはデータ通信専用にしてIIJmioなどの格安SIMを契約する・・・といった使い方なら、月々の料金を抑えながら大容量データ通信をお安く利用することができますよ。

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複数回線を契約しやすいから、通信障害のときも安心

大手キャリアで、長時間にわたって通信障害が発生してしまう可能性もあります。そうなると、その大手キャリアの回線を利用している電話会社の回線も含めて、通話もインターネット通信も利用できなくなってしまいます。

そんなとき、メインで利用しているキャリアとは別の通信網の回線をeSIMで契約していれば、万一の場合もそちらを利用することができます。たとえばメインでau網の回線を使っているなら、ドコモ網の回線をeSIMで契約しておく…などです。

現代において、外出中にスマホが利用できなくなるというのは予定を大きく狂わせることになりかねない深刻な事態。万一に備えてサブ回線を用意しておけば安心です。

海外出張/旅行のときも便利!

海外への出張や旅行の際に心配なのが、スマホ端末の盗難や紛失。 物理SIMは誰でも取り出すことができてしまい、スマホの位置情報が把握できる設定にしておいても利用することはできなくなってしまいます。 でもeSIMなら、たとえスマホが他人の手に渡っても「SIMを取り出す」ことはできません。 また、海外で別のSIMを使う場合にも、SIMカード(物理SIM)を入れ替える手間がないので、落として紛失するといったトラブルとは無縁です。

iPhoneなら、8個以上のeSIMを保存しておくことが可能。 たとえば「フランスに行くときだけ使うeSIM」なども、本体に保存しておけば切り替えるだけで使うことができ、物理SIMのようにどこにしまったか忘れて慌てるということがありません。

3 eSIMはこんな人におススメ

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eSIMは手軽でお得だからこそ、下記のような方々に特におすすめです。

お得なプランがあったらすぐに乗り換えて使いはじめたい人。

eSIMならオンラインで契約~利用開始まで手続きできるから、キャリアの乗り換えがスムーズ。料金や使い方にあわせて最もコスパがいいプランを選んで使いたいという方にはぴったりです。
例えばIIJmioの音声eSIMなら他社から電話番号そのままで乗り換えもできて、2GB 月額850円。プランは2GB/5GB/10GB/15GB/20GB/30GB/40GB/50GBから選べます。20GBでも月額2,000円、大容量の50GBでも3,900円と使いやすい金額!余ったデータ量は翌月に繰り越せます。乗り換え手続きも最短即日で乗り換え完了するので、忙しい方にも最適です。

データ通信料金を抑えつつ、大手キャリアのプランのいいところどりもしたい人。

たとえばキャリアメールを使い続けたい/大手キャリアの通信環境は持ち続けたいけれど、ついつい使いすぎてしまうデータ通信料金をもっと安く抑えたいという方の場合、デュアルSIM使いにして大手キャリアのプランに格安SIMを組み合わせるのがおすすめ。
IIJmioのデータeSIMなら、2GBで月額440円から利用可能。プランは音声eSIM同様に2GB~50GBのプランから選べ、余ったデータ量は翌月に繰り越せるから、データ通信を沢山使いたい方にぴったりですよ。

タブレットやノートPCを安く手軽に通信対応にしたい人。

外出先でタブレットやノートPCを使うことが多いからモバイル回線対応にしたいけれど、料金はなるべく抑えたい…という方も多いのでは? タブレットやノートPCではデータ通信しかしない場合が多いので、音声通話非対応で月額料金の安いデータeSIMプランがぴったりです。

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4 eSIMのデメリット

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よいことばかりのように思えるeSIMですが、気をつけないといけない点もあります。

キャリアによっては利用できない。

eSIMは、すべてのキャリアで取り扱っているわけではありません。そのため、eSIMを利用したいと思っても、キャリアが扱っていなければ諦めるしかありません。
現在eSIMを取り扱っているキャリアはIIJmioのほか、NTTドコモおよびahamo、au、povo、UQmobile、ソフトバンク、LINEMO、Y!mobile、楽天モバイルなどです。

特にIIJmioは他社にさきがけて2019年からeSIMを導入したキャリアであり、使い方に合わせて様々なプランを選べるので、お得に使えるのが特長です。 もちろんSIMカードも扱っているため、「音声SIMカード」「音声eSIM」「データSIM」「データeSIM」など、さまざまな形状とプランから選べます。それだけに、申込時には自分の端末に合ったSIMをよく確認して選択してください。

対応端末が限られている。

eSIMを利用できるのは、eSIM対応の端末のみ。手持ちの端末がeSIM非対応の場合は、対応しているものに買い換える必要があります。

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音声通話はできないデータ通信専用のプランもある。

たとえば、IIJmioのデータeSIMなど、データ通信専用のeSIMを取り扱っている事業者もあります。
データ通信専用のeSIMの場合、インターネット接続やテザリングは可能ですが、電話回線での音声通話やSMSの送受信はできません。ただしX(旧Twitter)やZoomといったインターネット接続を利用した音声・動画での会話は可能です。
もし音声通話もしたいという場合は、音声通話対応のSIMカードと組み合わせてデュアルSIMで使えばOK。 データ通信はeSIMで契約したキャリアで、音声通話をしたいときにはSIMカードで契約したキャリアで…という使い方もできます。切り替えは自動で行われるので、使用時になにか操作する必要はありませんよ。

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