スマホが水没したらどうする?正しい対処法とNG行動を解説

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トイレや洗面台、お風呂場など、スマホの水没リスクは日常のさまざまな場面に潜んでいます。

水没は本体の故障だけでなく、データの消失につながる可能性があるトラブルですが、適切に対処すればダメージを抑えられるケースもあります。一方で、誤った対応をしてしまうと状態を悪化させるおそれも。

本記事では、水没してしまったスマホへの正しい対処法や、やってはいけない行動、さらに復旧後に注意すべきポイントなどをわかりやすく解説します。

1 スマホの防水性能について

スマホの防水性能について

はじめに、スマホの基本的な防水性能について「IP等級」などの用語をおさえながら確認してみましょう。

防水性能を示す「IP保護等級」とは?

スマホの防水・防塵性能は、「IP(Ingress Protection)保護等級」という国際規格によって表されています。

これは電子機器の外装が、どの程度「異物(ホコリなど)」や「水」の侵入を防げるかを示す指標で、スマホの耐久性を判断するうえでの目安となります。

IP等級は通常「IP〇〇」という形式で表され、2桁の数字で構成されています。前半の数字が防塵(ぼうじん)性能、後半の数字が防水性能を示しています。

防塵性能は0〜6、防水性能は0~8で表され、数字が大きいほど性能が高いことを意味します。たとえば「IP68」の場合、「6」は最高レベルの防塵性能、「8」は高い防水性能を持つことを示しています。

IP保護等級について詳しくはこちらから!

防水性能を重視するならIPX8対応のスマホ

日常的に水回りでスマホを使用する機会が多い方や、アウトドアでの利用を想定している方は、防水性能の高いモデルがおすすめです。その基準としてひとつの目安になるのが、IPX8に対応しているかどうかです。

IPX8は、一定の条件下であれば水中に沈めても内部への浸水を防げるレベルとされており、誤って水に落としてしまった場合でも、故障リスクを軽減できます。

ただし、ここで誤解してはいけないのが、「IPX8=完全防水ではない」という点です。あくまでメーカが定めた試験条件下での耐水性能であり、実際の使用環境ではそれ以上の負荷がかかることもあります。

スマホの注意すべき使い方

防水性能を備えたスマホでも、使い方によっては故障につながることがあります。特に「水の種類」と「使用環境」に注意が必要です。

たとえばお風呂のような高温多湿な環境では、内部に結露が発生したり、防水パッキンの劣化を早めたりすることがあります。また、シャンプーや石けんは防水試験の対象外。故障リスクを高める要因となります。

さらに、海水やプールの水に含まれる塩分や塩素は、金属部分の腐食を引き起こす原因になります。蛇口の水をスマホに直接当てるなど、水圧がかかる使い方も、防水設計の想定を超えるおそれがあるため避けましょう。

見落としがちなのが、充電口やスピーカーに残った水分です。濡れたまま使用や充電を行うと、ショートや腐食につながります。

シャープのAQUOSシリーズやFCNTのarrowsシリーズの中には、ハンドソープでの洗浄に対応している機種もありますが、防水はあくまでリスクを軽減する機能です。「どんな環境でも安全」というわけではない点を理解しておきましょう。

2 スマホが水没した直後にやるべき対処法

スマホが水没した直後にやるべき対処法

スマホが水没した場合、大切なのは「できるだけ早く電源を切り、余計な操作をしないこと」です。誤った対応はダメージを拡大させる原因になりえます。落ち着いて対処しましょう。

電源を切る

水没時に最優先で行うべきことが、スマホの電源を切ることです。

水分が残った状態で通電するとショートが発生し、基板が損傷することがあります。画面が点灯している場合でも、操作できる状態であればすぐに電源をオフにしてください。

反応が悪い場合は、無理に操作を繰り返すことはせず、できるだけ速やかに電源を落とすことを優先しましょう。

なお、「まだ使えるか確認したい」という理由で電源を入れ直すのは厳禁です。内部が完全に乾いていない状態での通電は、復旧できる可能性を大きく下げてしまいます。

スマホの水分をやさしく拭く

電源を切ったら、本体表面の水分を取り除きます。

乾いた布やティッシュで、押さえるように拭き取るのがポイントです。充電ポートやスピーカーなどの開口部は水が入りやすいため、外側の水分だけを丁寧に拭き取りましょう。

また、水以外の液体(ジュースや海水など)の場合は、乾いたあとも成分が残りやすく、腐食の原因になります。この場合は早めに購入した通信キャリアやメーカなどへ相談するようにしましょう。

SIMカードやカバーを取り外す

次に、スマホに装着しているケースやカバーは外します。SIMトレイや防水キャップ類の扱いは機種ごとの説明に従い、濡れた状態で無理に開閉しないようにしましょう。

ケースやトレイを装着したままだと、本体との間に水分が残りやすく、乾燥を妨げてしまいます。取り外したSIMカードやSDカード(対応機種の場合)は、乾いた布で軽く水分を拭き取り、乾燥させます。

機種によってバッテリーを取り外せるものもありますが、最近のスマホは内蔵型が主流です。無理に分解しようとするとさらなる故障につながる可能性があるため、基本的に行わないようにしましょう。

自然乾燥させる

水分を取り除いたら、風通しの良い場所で自然乾燥させます。乾燥時間は機種や濡れ方によって異なります。メーカの案内を確認しつつ、警告表示が消える・水気が完全になくなるまで通電や充電を避けましょう。

自己判断の乾燥方法に頼りすぎず、まずはメーカが案内する自然乾燥・サポート窓口への相談を優先しましょう。一方で、「早く乾かしたいから」といってドライヤーを使うのは逆効果です。故障の原因となるため、必ず避けてください(詳しくは次章で解説します)。

3 スマホが水没した時にやってはいけないNG行動

スマホが水没した時にやってはいけないNG行動

スマホが水没した際は、誤った対応によって状態を悪化させてしまうケースが少なくありません。ここでは代表的なNG行動を解説します。

濡れたまま電源を入れる

もっとも危険なのが「電源を入れて動作確認をする」ことです。内部に水分が残った状態で通電すると、基板上でショートが発生し、深刻な故障につながります。

一度ショートが起きてしまうと、乾燥させても復旧が難しくなるケースが多いため、「電源を入れて確認する」という行為は絶対に避けましょう。

ドライヤーで乾かす

「とにかく早く乾かしたい」という気持ちから、ドライヤーの温風を当ててしまうのもよくあるNG行動です。

高温の風は内部の電子部品やバッテリーにダメージを与える危険性があります。さらに、風圧によって水分が内部へ押し込まれてしまうこともあります。

冷風でも同様に水分を移動させてしまうことがあるため、基本的には自然乾燥を選ぶのが安全です。

充電する

充電は電源を入れるのと同じく、内部に電流を流す行為。充電端子部分でショートが発生したり、端子が腐食したりすることがあります。

最近のスマホには「水分検知機能」が搭載されている場合もありますが、それでも完全にリスクを防げるわけではありません。乾燥が不十分な状態での充電は避けましょう。

スマホを振る

本体を振って水を出そうとする行為は、内部に入り込んだ水分を広げてしまうリスクがあります。また、強く振ることで内部の部品に物理的な負荷がかかり、これがさらなる不具合に繋がることも。

自己判断で強く振って水を出そうとするのは避けましょう。防水対応機種の中には、メーカが水抜き手順の中でスマホを振ることを案内している場合もあるため、その場合は取扱説明書に従ってください。

スピーカー部分の水を抜く音を出すことができるアプリなども存在しますが、水没直後の段階では使用を控え、まずは電源を切って乾燥させることを優先しましょう。

そのまま使い続ける

「問題なく動いているから大丈夫」と判断して使い続けてしまう行為は要注意です。

スマホの水没トラブルは、すぐに症状が現れるとは限りません。内部に残った水分や不純物によって、時間の経過とともに腐食が進み、数日後〜数週間後に突然不具合が発生するケースもあります。

一時的に正常に動いているからといって油断せず、しっかりと乾燥させたうえでバックアップを取り、必要に応じて点検や修理をすることが肝心です。

4 水没したスマホが復旧した際にするべきこと

水没したスマホが復旧した際にするべきこと

水没後に乾燥させて、無事に電源が入った場合でも、内部にはダメージが残っていることが考えられます。復旧直後は「一時的に使える状態になった」と捉え、早めに必要な対応を行いましょう。

データのバックアップを取る

最優先で行ったほうがいいことが、データのバックアップです。

水没したスマホは、いつ完全に故障してもおかしくない不安定な状態にあります。今すぐ問題はなくても、突然電源が入らなくなる、画面が映らなくなるといった事態が突然起きる可能性があります。

そのため、写真・動画・連絡先・メモ・アプリデータなど、大事な情報はできるだけ早くクラウド(GoogleDrive、iCloudなど)やパソコンに保存しておきましょう。

スマホのバックアップについて詳しくはこちら!

動作確認をする

バックアップを取ったあとは、スマホの各機能に問題がないかをひと通り確認します。

以下の点を確認しましょう。

  • タッチ操作が正常か
  • 画面表示にムラやちらつきがないか
  • カメラが正常に起動し撮影できるか
  • スピーカーやマイクに異常がないか
  • Wi-Fiやモバイル通信が使えるか
  • 充電が正常にできるか

水没の影響は部分的に現れることも多く、「通話はできるがスピーカー音が小さい」「充電はできるが接触が不安定」といった軽微な不具合として現れる場合もあります。小さな違和感を見逃さないようにしましょう。

修理に出す

一見問題なく動作していても、内部にダメージが残っていることがあるため、必要に応じて点検や修理を検討しましょう。

修理の方法は以下の3通りです。

メーカ公式の修理サービスを利用する

純正部品を使用した修理が受けられるため、品質面での信頼性が高く、修理後も安心して使い続けられるのがメリットです。

なお、水没は保証対象外となるケースが多く、高額な費用がかかる可能性がある点に注意しましょう。

キャリア・MVNOのサポートから修理を依頼する

契約している通信会社のサポートを利用する方法もあります。

たとえばIIJmioでは、「端末補償オプション」や「つながる端末保証」に加入している場合、故障や水没といったトラブル時に交換・修理のサポートを受けることができます。一定の負担で端末交換ができるため、急なトラブルでも安心して対応できる点が魅力です。

水没は予測が難しいトラブルであるからこそ、こうした補償サービスの有無が、いざというときの選択に大きく影響します。

5 そのまま使う?修理に出す?故障やデータ被害を防ぐ判断基準

そのまま使う?修理に出す?故障やデータ被害を防ぐ判断基準

スマホが水没したあと、「このまま使っていい‥?」「修理すべき?」と迷う方は多いと思います。水没したスマホは、見た目は問題なく動いていても、中ではダメージが進んでいることがあります。

後から不具合が出るケースもあるため、見た目だけで判断するのは危険です。

ここでは、修理を検討すべき主な症状を解説します。1つでも当てはまる場合は、早めの対応を考えましょう。

電源や充電の異常

電源や充電まわりのトラブルは、水没による影響が現れやすい症状です。

たとえば以下のような状態が見られる場合は要注意です。

  • 電源が入りにくい、または突然落ちる
  • 再起動を繰り返す(いわゆるブートループ)
  • 充電ができない、または極端に遅い
  • ケーブルの角度によって充電状態が不安定になる

こうした状態は、内部基板や電源管理回路、充電端子部分にダメージが及んでいる可能性を示しています。

画面や操作の異常

ディスプレイやタッチ操作の不具合も、水没後に発生しやすい症状のひとつ。

具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

  • タッチ操作が反応しない、または誤作動が起きる
  • 画面の一部が反応しない
  • 表示がちらつく、にじむ、線が入る
  • 画面の明るさや色味が不自然に変化する

このような場合、ディスプレイ内部やタッチセンサーに水分が入り込んだことによる不具合が考えられます。また、コネクタ部分の接触不良や腐食が原因で、信号の伝達が正常ではない可能性もあります。

発熱や異臭

もっとも注意が必要なのが、発熱や異臭といった異常です。

  • 使用中や待機中に異常に熱くなる
  • 焦げたようなにおいや、金属が焼けたようなにおいがする

このような症状がある場合、内部でショートや部品の劣化が進んでおり、とても危険な状態といえます。最悪の場合、バッテリーの膨張や発煙・発火といったリスクにもつながるため、すぐ使用を中止してください。

なお、ここまでの症状に明確に当てはまらない場合でも、「水没している」という事実自体がリスク要因であることは変わりません。

今のスマホを今後も長く使いたい場合は、点検・修理を検討し、あわせて、データの故障に備えて早めにバックアップをとるようにしましょう。

6 水没したスマホの修理や交換をする場合に確認すること

水没したスマホの修理や交換をする場合に確認すること

修理や交換を検討するときに、事前にいくつかのポイントを確認しておきましょう。主に確認すべき点を紹介します。

修理に出す前の確認点

まず確認したいのが、現在使用しているスマホの保証内容です。

メーカ保証や購入時の延長保証に加入している場合でも、水没は「自然故障」とはみなされず、保証対象外になることが一般的です。そのため、通常よりも高額な修理費用が発生するケースがあります。

また、修理時に初期化が行われる場合があるため、データのバックアップが取れているか事前に確認しておきましょう。

加えて、修理期間についても把握しておきましょう。メーカ修理の場合数日〜数週間かかることもあります。その間の代替手段をどうするかも事前に考えましょう。

データの保存先を見直す

スマホ本体のみにデータを保存している場合、今回のようなトラブルで一気に全データを失うことがあります。

一方で、クラウドサービスや外部ストレージを活用していれば、端末が故障してもデータを守ることができます。

写真や動画はクラウドに自動バックアップする設定にしておく、連絡先はGoogleアカウントやiCloudと同期させておく、といった対策が有効です。

普段から仕組みを整えておけば、水没だけでなく紛失や故障にも対応しやすくなります。

補償の有無を確認する

修理費用や交換費用の負担を大きく左右するのが、端末補償サービスの有無です。

スマホは精密機器である以上、落下や水没といったトラブルを完全に防ぐことはできません。そのため、あらかじめ補償サービスに加入しておくことで、万が一の際の負担を大きく減らせます。

特に水没は予測が難しく、気をつけていても起こりうるトラブルです。だからこそ、事後対応だけでなく、事前の備えとして補償の有無を確認し、必要に応じて加入を検討するようにしましょう。

7 まとめ

まとめ

スマホの水没は、本体の故障やデータの消失といった深刻なトラブルにつながるおそれがあります。

被害を最小限に抑えるためには、これまで紹介したような、正しい初動対応が肝心です。反対に、濡れたまま電源を入れる、充電するなどの行為は状態を悪化させるため避けましょう。

また、一度使える状態に戻った場合でも安心はできません。内部でダメージが進行していることもあるため、早めにバックアップを取り、点検や修理を検討することが大切です。

最近はIPX8に対応した防水性能の高いスマホも増えており、端末選びによって水没による故障リスクを軽減することもできます。IIJmioでは、防水性に優れた端末を含め、コストパフォーマンスの高いスマホが多数ラインアップされています。

さらに、IIJmioの「端末補償オプション(新品)」に加入しておけば、水没などの予期せぬトラブルが発生した際でも、月額料金+5,500円〜の交換代金を支払うことで、新しい端末と交換することができます。

万が一に備えた知識と準備を整えておくことで、突然のトラブルにも落ち着いて対応できるようにしておきましょう。